建物の骨格を作っている躯体(鉄筋やコンクリートの部分、鉄骨)が、人間の骨や肉であるならば、いろいろな設備機器や水(給水・排水)、電気・通信、ガスなどは、心臓・胃腸をはじめとする内臓や血液、神経等の役割を果たしているともいえます。
人間が年々歳をとると共に身体が衰えていくように、設備機器や部材も使用・運転や時間の経過と共に劣化が進行し、故障(病気や怪我)が発生したり、機能の低下(悪化)に止まらず、ついにはシステム全体の機能停止(大病)につながるような場合もあり、全体に重大な影響(病気)を与えることも予測されます。
これらの故障や機能の低下・停止等に至ることを避けるためには、予防保全を主体とする計画的・継続的な維持管理(健康管理)と、適時の調査・診断(健康診断)を行い、その判断に基づいて適切な修繕(治療)や改修・更新等(手術など)を行う必要があります。
良好な維持管理を行っていくためには、計画的かつ適切な維持管理計画(中・長期修繕計画や短期の修繕実施計画等)の策定と、これに基づく適時・適切な維持・保全の実行が極めて重要となります。